別れのカルボナーラ
先週に引き続き、今回もシロさんの料理シーンはなかった。少し寂しい気もするが、これもまた新鮮で楽しめる。今回はケンジを家に招いた田渕くんのカルボナーラ。田渕君は彼女と同棲していたが、突然彼女の千波が別れを切り出した。その理由がこのカルボナーラなのだ。千波を演じる朝倉あきも今シーズンの新キャストだ。
出版社で校正の仕事をしている千波は、家事を全くやらない宣言をした田渕君に何も言わず、完璧に家事をこなし、料理も毎回品数もバランスもバッチリ。ここまで聞くと完璧な彼女なのだが、ひとつ欠点が。それは、料理が微妙に美味しくないこと…。食べられなくもないレベルなので特に文句も言わない田渕くんだが、その分、昼食に対する執着が強くなってしまった。
その日はお客さんとの話で、どうしてもカルボナーラが食べたくなった。しかし、昼に行こうとしていた店が臨時休業で、結局カルボナーラは食べられずじまい。夜になっても熱が冷めずに、具材を買って帰宅。
八宝菜を作ろうと生のイカとエビを買ってきた千波が困るよと抵抗するが、俺が作るから!と無理やり調理を始める。手際よく進めて、味付けの工夫も完璧な田渕くんを、レシピ本を持ちながら料理しようとしていた千夏は圧倒される。
そして完成したカルボナーラは絶品で、2人で美味しい美味しいと絶賛しながら食べていた。たくさん褒める千波に、「めっちゃ感想言うね」と田渕君が言うと、千波は段々表情を曇らせ「私の料理は微妙に美味しくないからなんて言っていいか分からないよね」と悲しそうにつぶやく。
そして「自分の作った料理でそんなに幸せになれるなら、1人で暮らせばいいじゃない」とカルボナーラを食べ終わりそのまま部屋を出ていった。
いつも幸せなエピソードに沿ったレシピだが、今週はなんともほろ苦くなってしまった。