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八木勇征演じる“山田クソ男”が可愛すぎる

八木勇征【『婚活1000本ノック』番組公式インスタグラムより】
八木勇征婚活1000本ノック番組公式インスタグラムより

そんな綾子の婚活をサポートしているのが、女に恨まれ刺されて死んだ山田クソ男(八木勇征)。山田は、学生時代から常にモテてきたせいで、恋愛観がとにかく狂いまくっている。自らアピールするわけでもないのに次から次へと異性が近づいてくるため、「いつも向こうから好きになられるから好きになる暇がない」らしい。

文字にしてみるとちょっぴり鼻についてしまうかもしれないが、作中では八木勇征がとてもキュートにクソ男を体現しているので、ぜひチェックしてみてほしい。山田を見ていると、「最低なのに憎めない男とは、こういうことなのか……」と全面降伏をさせられたような気分になることがある。チャラい発言をしていても、行動の一つひとつが可愛すぎるあまりに、許せてしまうのだ。

たとえば、綾子が婚活に疲れて落ち込んでいたときのこと。「元気出せよ」と優しく綾子の頭を撫でてあげている姿を見て、わたしは「なんだよ、クソ男いい奴じゃん……」と感動してしまった。それなのに、山田は急に綾子の頭頂に視線を移し、「あっ、ここに白髪が! えいっ!」と髪の毛をヒョイっと抜いたのだ。最低、だけど面白くて憎めない。

ちなみに山田には、死んで一年以内に成仏しなければ虫になってしまう、というなんとも奇想天外な設定が科されている。成仏するためには、死ぬまでに誰かとした約束を果たさなければならないのだが、山田にとってそれは綾子を温泉旅行に連れて行くというものだった。

山田が綾子の婚活のサポートをしているのは、あくまで自分の成仏のため。綾子が誰と結婚しようが、「成仏できればそれでいい」とたびたび言っている。しかし、回を重ねるごとに、「山田は本当は綾子のことを考えてあげているのでは?」と錯覚してしまいそうになるのだから、恐ろしい男だ。

2月21日放送の第6話では、結婚相談所で出会った純朴な青年・ヤギオ(千賀健永)と綾子の結婚を前提とした交際がスタートする。ただ、一筋縄ではいかないのが綾子の婚活。いつも、いいところまで進んだとしても、ジェットコースターのように急降下していくのだ。今回は、このままゴールインしてもらいたいところだが、なんだかんだで山田と結ばれるラストも見てみたい気もする。

(文・菜本かな)

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