未回収の伏線は? 瀬戸康史”公太郎”の逆転勝ちを期待してしまうワケ。『くるり~誰が私と恋をした?~』第10話考察レビュー
“火10”枠で放送中の生見愛瑠主演のドラマ『くるり~誰が私と恋をした?~』(TBS系)。記憶喪失となったヒロイン・まことが、手元に残った男性用の指輪を巡り恋の四角関係を繰り広げる。今回は、第10話のレビューとともに最終回目前にして残された謎を考察する。(文・菜本かな)【あらすじ キャスト 解説 評価 感想 レビュー】
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【著者プロフィール:菜本かな】
メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動を行っていた。エンタメとファッションが大好き。
まさに“くるり”の連続!
記憶喪失以前の公太郎、律との関係が明らかに
昨年のクリスマスまでの記憶が戻り、律(宮世琉弥)と付き合っていたことを思い出したまこと(生見愛瑠)。さらに、“自称元カレ”の公太郎(瀬戸康史)とは、付き合っていたどころか友達でもなく、ただの花屋と客の関係だったことが明らかになった。
まさに、“くるり”の連続だった『くるり〜誰が私と恋をした?〜』(TBS系、毎週火曜よる10時)第10話。最終回を前に多くの謎が残っているので、いくつかを挙げて考察していきたいと思う。
まず、いちばんの謎は、記憶を取り戻したまことが、律と向き合おうとしていることだ。どさくさに紛れて、律は現在進行形の恋人…みたいになっているが、2人はすでに破局しているはず。
律は初対面のフリをしたことについて、「記憶が戻らないかもしれないって知って、もう一度出会いから始めて、またちゃんとまことさんに好きになってもらおうって…」と弁解してまことの同情を誘っていたけれど、その設定は無理がある気がしてしまう。
かつて、まことは律とのツーショットをスマホのホーム画面に設定していた。なのに、現在はフォルダの中にさえその写真が入っていない。ということは、やっぱり別れたから削除した…? また、律の「(記憶が戻っても戻らなくても)どっちも困るんだよな」という発言も気になる。
2人は、昨年のクリスマスからお花見までの間に何らかのすれ違いがあって別れた。おそらく、その原因は律にあったのではないだろうか。その後も、律はまことのことを想い続けており、まことが記憶喪失になったのをいいことに、出会い直しを画策した。そう考えるのが、いちばんしっくりくる気がする。