身を引く公太郎がカッコ良すぎる!
記憶を取り戻したまことが律とハグをしているのを見て、安心したように微笑んでいた公太郎。思い返せば、公太郎は「(記憶が戻っても戻らなくても)どっちでもいい。まことのためになる方でいい」と言ってくれていた。元カレを名乗った理由も、まことを助けるためだったし、ほかに彼女を守ってくれる存在が現れたら、サッと身を引こうと決めていたのだろう。
まことは、律がいれば大丈夫。それを察したから、公太郎は声をかけずに姿を消した。これまで本命街道を突き進んできた公太郎が初めて負けたシーン…だったはずなのに、あまりにもカッコ良すぎて「まことのお相手は、この先どんな過去が発覚したとしても公太郎なんだろうな」と確信してしまった。
まことが律と向き合おうとしているのは、恋心を取り戻したからじゃない。若年性認知症の妻を持つ医師の太郎(肥後克広)が語っていた忘れられることの苦しさを、律の心情と重ねて罪悪感を抱いているだけではないだろうか。その申し訳なさを埋めるために、律と向き合おうとしているように見えてしまう。
律がキスをしたときも、まことの頭のなかには公太郎の“あの”微笑みが浮かんでいたのだろう。きっと、律もそれを察している。いつも得意げな顔をしていた律が負ける姿は見たくないけれど、きっと公太郎には敵わない。この先、どんな“くるり”があったとしても、まことの気持ちはもう揺るがないと思う。
ただ、記憶を失う前、まことと律はたしかに愛し合っていた。彼と会うときは張り切ってデート服を着ていたし、ツーショットをホーム画面に設定していつでも見られるようにしていた。本当は花になんて興味がないのに、変だと思われたくなくて「好き」と嘘をついてしまうくらい、まことはちゃんと律に恋をしていた。
律とはすでに破局をしていると知れば、まことは後ろ髪を引かれることなく公太郎のもとに向かうことができるだろうか。