まさに神回…瀬戸康史、神尾楓珠、宮世琉弥、学ラン姿が最高だったのは? 『くるり~誰が私と恋をした?~』第6話考察レビュー
”火10”枠で放送中の生見愛瑠主演のドラマ『くるり〜誰が私と恋をした?〜』(TBS系)。記憶喪失となったヒロイン・まことが、手元に残った男性用の指輪を巡り恋の四角関係を繰り広げる。今回は、まことが高校の同窓会に参加した第6話のレビューをお届け。(文・菜本かな)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 感想 レビュー】
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【著者プロフィール:菜本かな】
メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動を行っていた。エンタメとファッションが大好き。
まことの自分探し前編が完結!
自分らしさは1つじゃなくたっていい
もしも記憶を失って、自分のアイデンティティが分からなくなったとしたら。あなたは、誰に“本当の自分”を尋ねるだろうか。家族? 友達? 恋人? それとも、仕事仲間? きっと、みんなちがう答えを返してくるような気がする。まこと(生見愛瑠)を取り巻く3人の男性陣のなかで、“まこと像”がそれぞれ異なっているように。
5月14日放送の『くるり〜誰が私と恋をした?〜』(TBS系、毎週火曜よる10時)第6話では、まことの自分探し前編が完結した。これまで、記憶を失う前の自分のアイデンティティを探るために、母親に会いに行ったり、高校の同窓会に参加したりと、さまざまなアクションを起こしてきたまこと。しかし、みんなが話す“まこと”はどれもバラバラで、余計に自分のことが分からなくなってしまった。
「もう、いいや。自分のこと探さない。バラバラだけど、きっと全部わたしなのかなって」
自分探し前編が完結したものの、まことはかつての自分を取り戻したわけじゃない。しかし、関わる相手によって見せている顔がちがうこと。そして、そのどれもが自分なんだというのを、しっかり認めることができた。これからは、誰の前で見せる顔がいちばん好きなのか。自分らしいと思えるのかを見極めるフェーズに入っていくのだろう。
『くる恋』を観る前は、“自分”ってなんだろう? と考えてしまうことがよくあった。「強い子だよね」と言われると、本当は弱い部分もたくさんあるんだけどな。この人は、わたしのことを理解してくれていないのかもしれない。本当の自分を見せられていないのだろうか……なんてちょっぴり悲しくなったり。「まわりに気を遣いすぎ!」と言ってくる人がいれば、「誰に対してもハッキリ言うタイプだよね」と言われることもあって。
本当の自分って、なんだろう。すべてを分かってくれている相手って、この世界にひとりもいないのかもしれない……と孤独を感じた夜もある。しかし、『くる恋』を観ていると、あの日の自分に「そんなこと、どうでもいいじゃん。すべてが、あなたなんだよ」と声をかけてあげたくなる。どんな自分も、自分。自分らしさというものは、ひとつじゃなくていいのだから。