まことの心の大半を占めているのはやっぱり公太郎
公太郎(瀬戸康史)の優しさは、不器用でちょっぴり回りくどい。まことが、誰かにつけられていたことを思い出して怯えていたときも、「心配だから、そばにいたい」とは言わない。「(家で)インスタントコーヒーくらいご馳走して?」なんて言ってしまう。
でも、それは大人の気遣いなんだと思う。きっと、まことが遠慮をしないように、“コーヒーが飲みたいだけだから”と理由をつけてあげたのだろう。「まことが寝たら、帰るから」と言ったあと、照れ臭くなったのか「なんか、眠くなってきたな」と寝たふりを始めたのも、不器用で可愛い。
第8話は、朝日のターンだったから、公太郎の出番はそこまで多くはなかった。それなのに、まことの心の大半を占めていたのは、やっぱり公太郎だ。朝日とデートをしていても、律(宮世琉弥)とお茶をしていても、まことはやっぱり公太郎のことばかり考えてしまう。
「花買わないけど、来ちゃった。会いたくて」
公太郎が働く花屋に出向き、そう言ったときのまことの笑顔はこれまででいちばん可愛くて、とびきり幸せそうだった。まことが公太郎への気持ちに気付くことができたのも、素直になるために一歩を踏み出そうと決意できたのも、すべて朝日の助言のおかげだと思うと少し切ない気もするが……。このまま、まことは公太郎と結ばれるラストに向けて突き進んでいくのだろうか。