完全にノックダウンする公太郎とのデート
年上の公太郎は、包容力と大人の余裕がたっぷりだ。そして、ほしい時にほしい言葉をくれる。たとえば、まことが指輪の持ち主に対して罪悪感を抱いてしまった時、公太郎は「忘れてる誰かを傷つけてるとしたら、俺も一緒に傷つけてるから」と言い、安心させてくれた。
また、これは細かすぎるポイントだが、デートの帰りにまことを家まで送る時に、マンションの下ではなく、家の中に入ったところまで見届ける(しかし、決して家のなかには入らない)ところも、紳士でいいなと思った。
もう、まことは公太郎に完全にノックダウンしている。律(宮世琉弥)の前ではお姉さんキャラで、好意を寄せられても適当にあしらっているのに、公太郎といる時は恋する乙女という感じ。「花、買わないけど来ちゃった! 会いたくて!」「デート行きたい。一緒ならどこでもいいんだけど」と素直に感情を吐露している。
まことはやっぱり、公太郎の前で見せる表情がいちばん可愛い。きっと、まこと自身も公太郎といる時の自分がいちばん好きなのではないだろうか。
しかし、このまま順調に恋が進まないのは、まことが記憶喪失を抱えているから。第9話終盤では、公太郎が怪しい人物なのでは? と思わせるような描写が目立ってきた。次週のあらすじに、「公太郎から自分が元カレではないと打ち明けられ…」と書いてあるということは、嘘をついていたのは確定なのだろう。
では、なぜ嘘をついたのか? まことが思い出した記憶のなかで、公太郎が「ごめん、そういうつもりで見たことないから」と突き放すように言っていた場面があったのも、気になる。やはりこのドラマ、ラブコメミステリーというだけあって、一筋縄ではいかなそうだ。