密子のコーディネイトによって夏が大変身
それでもまだ迷いを捨てきれずにいる夏に、「大切なのは、あなたが何を感じ、どう思い、どうしたいか。あなたが変われば、世界は変わります」と密子。この言葉が、魔法のような呪文のような響きを持つ。
さらに、夏が夜道で誰かに突き飛ばされ、あわや車に轢かれかけるという事件が発生。これは株を手放せという脅しであり、謙一の好意により九条開発で働いている夏の子どもたち、智(清水尋也)と彩(吉柳咲良)にも危険が及ぶかもしれないこと、そして謙一のプロジェクトが中止になったことを密子から聞かされた夏は追い詰められていく。
ここからが、密子の腕の見せ所。自分の身なりになどほとんどお構いなしだった夏にメイクを施していく。冴えない風貌でも魅力を隠しきれていなかったものの、改めて完璧にスタイリングされたことで松雪泰子が本領発揮。自信なげな主婦から、一気に美しく洗練された“デキる女”風の姿に変身する。
もはや自分でどうにかするしかなくなった夏は、九条開発の経営会議に乗り込み、次期社長に立候補。密子の根回しによって、謙一の子どもたち、遥人(上杉柊平)と玲香(志田彩良)のどちらも役員の過半数から賛同を得られず、新社長は保留となった。