社長選の行方はまたしても保留
もうひとつは、政治家への不正献金。遥人のアリバイを証言したことで美樹からの信頼を得た千秋が、運び屋をさせられていた。これをあっさり見破った密子は警察に通報すると脅すも、なかなか実行に移さない。密子は、九条家にいいように使われている千秋に、姉の姿を重ねてしまっていたのだ。
密子の想いを受け取った千秋は、三度運び屋をさせられそうになったときに反旗を翻す。会話の内容を密子や夏(松雪泰子)、会長の五十鈴(小柳ルミ子)と共有していたのだ。ところが、美樹から手渡された紙袋に入っていたのは本物のお菓子。札束はどこにもなかった。
そのままの流れで実施された社長選。裏金問題を追及できず、夏の当選は絶望的かに思われた。
ところが、夏の名前が呼ばれた後に、ゆっくりと玲香が挙手。実は、玲香の不正を全社にメールで流した張本人が美樹であることが、事前に密子から玲香に伝えられていたのだった。遥人を当選させるためならば自分の娘すら利用する…いかに美樹が男の子を生み育てたことに誇りを持っているかが伺える。「地獄に落ちろ」と玲香。恨みのこもった玲香の目が忘れられない。
玲香に続いて複数の役員たちが夏に寝返る格好になり、またしても社長選の行方は保留となった。