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坂東「知らないほうが幸せなこともある」の意味とは?

『マル秘の密子さん』第7話 ©日本テレビ
『マル秘の密子さん』第7話 ©日本テレビ

 罪を暴いた密子に掴みかかる坂東は欲望に塗れた嫌な顔をしていた。九条開発という組織のなかで秘書室室長まで昇りつめ、九条家にまつわる厄介ごとを処理してきたことで、自分まで大きな権力を持っていると錯覚してしまったのだろう。哀れな最後だった。

 坂東は、自分が逮捕されたら九条開発のこれまでの悪事が世間に公表されるように仕掛けていた。終わりを悟った遥人だったが、謙一の遺した言葉に背中を押され、密子に社員たちを守ってほしいと土下座までする。

 これは、遥人が「自分を愛せるような人間に」なるためにとった行動だろう。だとしたら、社員たちのために自信を顧みないという点において、本来は社長の器を持った人だったのかもしれない。美樹のやり方に従わなかったのなら、あるいは遥人も、謙一のような社長になっていたのかも、と考えると少し残念に感じた。

 遥人のためではなく、姉が愛した会社であるから、という理由によって、密子は五十鈴(小柳ルミ子)にある提案をする。それは、謙一を悲劇のヒーローに仕立て上げ、国民のヘイトを坂東と現在の経営幹部に向けつつ、謙一の遺志を受け継ぐ者として夏を社長にすること。五十鈴はこの策に乗っかり、見事に九条開発は難局を乗り切った。

 残る謎は、密子の姉・鞠子(泉里香)が命を落とした事件の真相。夏が火事現場での鞠子の様子を思い返しているようなシーンがあった。火事自体に関与していなかったとしても、現場で鞠子を見捨て、謙一だけを助けた…という可能性も考えられる。

 しかも、坂東は火事について密子に聞かれたとき「知らないほうが幸せなこともある」と答えていた。これまで二人三脚でやってきた夏の秘密を知ることになるぞという暗示か、それとも密子の知らなかった鞠子の一面が明らかになる可能性の示唆か。

 夏が社長に就任するまでがゴールかに思われた物語だが、まだまだ二転三転ありそうだ。

(文・あまのさき)

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