チームも歩もまだまだ発展途上
もっとも、歩も完璧ではないところがこの物語のリアルなところ。病院へと搬送した大地は腕を骨折しているとの見方であったが、到着後にチアノーゼ(皮膚や粘膜が暗紫色になっている状態)を併発させ、江森(大森南朋)の診断により高地肺水腫であることが判明。小宮山らによって一命を取り留めるが、兆候を見落としていた歩に江森は「山岳医になったからと言って過信するなよ。今のお前はただの山好きの医者だ」と厳しい言葉をかける。MMTというチームと同様、歩も発展途上であることが強調されているようだ。
歩の成長にフォーカスが当たったかと思えば、ラストシーンでは江森が不穏な今後を予感させる。1年前の遭難事故で遺族から訴訟を起こされていた江森が病院で遺族の少年に「見たことは誰にも話していないだろうな?」と詰め寄る。何かを口止めしていることは間違いなく、事故の真相は2人のみが知っているのかもしれない。
1話のラストでもクリフハンガーオチを用い、期待感を高めた今作品。2話ではミステリー要素を匂わせ、感動だけではない物語として深みを与えている。
(文・まっつ)
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