江森の問いかけは今後の伏線か?
だからこそ、江森が歩に対して言い放った「もし同じ現場に遭遇した時、お前ならどうする? 誰から先に救うか、誰を後回しにして危険にさらすか」という言葉は伏線のように感じてならない。3話は、江森が直面した問題を歩もこれから先に迎えるという布石となっているのではないだろうか。
一方、物語全体として強調されているのが患者の軽率さ。1話では若者が軽装で登山に訪れ、2話では子供がスニーカーで山へ、そして3話では身重の妊婦が山に登ったことで、危険な事故を引き起こした。
ドラマを成立させるための設定のようにも感じられるが、富士登山では軽装客による事故が度々起きているという現実もある。それだけに、制作陣はドラマを通じて、山の危険さを教えようとしているのだろう。
初回のスタートからそのスピード感に注目が集まっていた『マウンテンドクター』。第3話でも「人殺し」とされていた江森と遺族の問題がスッキリと描かれ、ストーリーの縦軸を通しながらも、問題は1話で解決するという一話完結のような見やすさが印象的だった。
「人殺し」問題については今回で片がついたものの、江森自身の「山への復讐」がラストで再びハンガーフックに。第4話以降では、この復讐の謎が解きほぐされていくことになるだろう。
(文・まっつ)
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