吉田鋼太郎の魅力
今回は、伊藤源太郎を演じている吉田鋼太郎の魅力を紹介する。
これまでドラマ『ゆとりですがなにか』(2016、日本テレビ系)や『劇場版 ファイナルファンタジーXIV 光のお父さん』(2019)など、様々な父親役を演じてきた。
今作での父親は、いつも腹巻を巻いている昭和の香りが漂う親父で、目玉焼きの火の通し具合にはこだわりがあり、娘たちにも命令口調で話す。ここまで聞くと亭主関白と思いがちだが、実際には家族を誰よりも愛している心優しいパパなのだ。
演じている吉田鋼太郎の真面目な顔や、笑った時の可愛らしい顔がこの役に見事にハマりきっている。何より赤い腹巻きが似合い過ぎている。
じゃんけんで朝ご飯を作る当番を決めたり、食べ終わった皿を片づけたりと、ささいな所でも源太郎の可愛さが出ている。
ベロベロに酔っぱらって帰宅して、千鶴に着替えさせてもらったりと、妻にしか見せない一面もあり、普段バシッと決めている源太郎からは想像できない様なギャップに心を掴まれる。
また、娘の事になると必死になり、娘の危機を察した時はゴルフクラブを持って夜中でも行こうとしたり、美香の恋人が漫画家志望と聞いて「ダメだ!」と言い、令和では機能しなくなった頑固おやじを演出しつつも、その彼氏の描いた漫画をしっかり読んでいたり、最終的に自宅で一緒に食事をとったりと最後は優しさを見せる。
里香が結婚生活に嫌気が刺して実家に帰った時は「お父さんとお母さんみたいな夫婦がいいな」と呟くほどで、SNSでも源太郎は大人気。
SNSといえば、今年シーズン2が放送されていた『おっさんずラブ』(テレビ朝日系)でも主演の田中圭、林遣都に並ぶくらい人気があった。吉田鋼太郎には様々な年齢層の女性を惹きつける魅力がある。
古き良き理想の父親像・源太郎を演じる吉田鋼太郎をこれからも見守っていきたい。
(文・曾澤奈津美)
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