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必要なのは気を遣わずに甘えられる関係性

『西園寺さんは家事をしない』第2話より ©TBS
『西園寺さんは家事をしない』第2話より ©TBS

「何がいいんですか? 西園寺さんにとってはデメリットしかないなぁって」

 楠見くんは、西園寺さんが自分とルカを助けてくれることを“デメリット”しかないと言う。しかし、果たしてそうだろうか。誰かを助けることって、ただ与えるだけじゃない。心が満たされることだってある。無邪気なルカを見て、癒される瞬間だってあるだろう。誰かと生きるって、わずらわしい瞬間もあるけれど、それを超える幸せが待っていたりするものだ。

 少なくとも、仕事で問題が起きて落ち込んでいたとき、楠見くんが差し出してくれた温かい野菜スープとルカの笑顔は、西園寺さんの心を救ってくれたはずだ。ひとり暮らしのままだったら、ズーンっとした気持ちをひとりで抱えたままだったかもしれない。

 それにしても、「多少なりとも関係を持たざるを得ない暮らしのなかで、互いに気疲れしないようにするにはどうしたらいいのか。その結果、必要なのは気を遣わずに甘えられる関係性だと気づいたんですが…いくら考えても家族ではないという壁を乗り越えることができず」と言う楠見くんに、「家族じゃないっていうのがダメだって言うんだったら、家族になればいいじゃん!」と西園寺さんが返したのはかなりびっくりした。

 “偽家族”というのは、籍を入れるということなのか? それとも、ただ家族ごっこのようなことをするだけなのか。このドラマ、“ラブコメディ”と謳ってはいるが、今のところ西園寺さんと楠見くんの間にラブ要素がないのも面白い。偽家族として過ごしていくうちに、いつしか本当の家族になっていく可能性もあるのだろうか。前例のない関係性だからこそ、この先の展開が未知数で楽しみだ。

(文・菜本かな)

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