松本若菜主演、松村北斗共演のドラマ『西園寺さんは家事をしない』（TBS系）が放送中。本作は、家事をしない主人公・西園寺さんが年下の訳ありシングルファーザーと「偽家族」として暮らすハートフルラブコメディ。今回は、第3話のレビューをお届けする。（文・菜本かな）【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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【著者プロフィール：菜本かな】

メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動を行っていた。エンタメとファッションが大好き。

何がしたいのか分からない？ 周囲からは理解しがたい”偽家族”

　男女の間に深い絆を感じたとき、「そこに恋心はないの？」と疑ってしまう人は多いと思う。たとえば、女同士なら“シスターフッド”のように捉えられる関係性も、西園寺さん（松本若菜）と楠見くん（松村北斗）が異性だからこそ「好きでもない男にそんなに尽くす？」なんて言われてしまうのだ。

『西園寺さんは家事をしない』（TBS系）第3話では、本格的に“偽家族”が始動した。しかし、西園寺さんは「結婚とか、ルカちゃんのお母さんの代わりになりたいとか、そういうんじゃなくてチーム」だと言う。西園寺さんと楠見くんの間に恋愛感情があれば、周囲も理解できるのかもしれないが、ないからこそ父の康平（浅野和之）や幼なじみの陽毬（野呂佳代）は「何がしたいのか分からない」と言う。

　ただ、陽毬の「彼氏とかできたらどうするの？」という問いかけは、真理を突いているなと思った。今は独り身の西園寺さん。でも、いつか恋人ができたら？ もしくは、楠見くんにも再婚したいと思う相手が見つかるかもしれない。そうなったとき、異性だからこそ“偽家族”を続けられなくなってしまう可能性があるのが悔しい。