松本若菜主演、松村北斗共演のドラマ『西園寺さんは家事をしない』（TBS系）が放送中。本作は、家事をしない主人公・西園寺さんが年下の訳ありシングルファーザーと「偽家族」として暮らすハートフルラブコメディ。今回は、第4話のレビューをお届けする。（文・菜本かな）【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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【著者プロフィール：菜本かな】

メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動を行っていた。エンタメとファッションが大好き。

『楠見くんがズルすぎる』にタイトルを変えてもいい！

『西園寺さんは家事をしない』（TBS系）第4話は、『楠見くんがズルすぎる』にタイトルを変えてもいいくらいに、楠見くん（松村北斗）がズルすぎた。西園寺さん（松本若菜）の腕をギュッと掴んだり、コーヒーを淹れているときに背後から「こっち、入ってますよ」と“低音ボイス”で囁いたり。

　前回、楠見くんに“初キュン”してしまってから、西園寺さんは異性として楠見くんを意識してきているのに、“追いキュン”してくるものだから、もう逃げ場がない。

　だが、もしも恋に落ちてしまえば、その時点で“偽家族”ではなくなってしまう。西園寺さんは、楠見くんとの関係性よりも、ルカ（倉田瑛茉）との生活を守りたいからこそ、「好きじゃない、好きじゃない」と自分に言い聞かせている。

　その上、ルカに「パパのこと、好きにならないで」と泣きながら言われてしまったものだから、絶対に好きになるわけにはいかない。もしも、西園寺さんと楠見くんが両想いになったとしたら、“偽家族”を卒業して本当の家族になる可能性もあるのかな〜なんて思っていたが、ルカとしてはしんどい部分があるのだろう。

　ルカは、たった4歳でママが死んでしまった寂しさを受け止めながら生きている。誕生日パーティのとき、西園寺さんがママのポジションにいたことで、思い出が上書きされてしまうような気持ちになり、怖くなったのではないだろうか。西園寺さんのことは好きだけれど、ママではない。パパには、ずっとママだけを好きでいてほしい…。ルカは、小さな身体でいろいろなことを考えている。