「俺は無敵!」からの超濃厚接触にビックリ
ハラハラするシーンが多いなか、ヨウコ(小池栄子)とはずき(平岩紙)が素晴らしい連携を見せたのには胸が熱くなった。ヨウコはザツに、身近なもので使い捨ての防護服や防護シートを作り、臨時のルミナ病床を作っていく。
はずきはマメにマスクの補充(医療用具の営業をしている婚約者からせしめる!)や支援金の手続きを迅速に行い、また、啓三(生瀬勝久)の異変にもいち早く気づくのだ。クーッ、最強のバディだ!
そして、予告で衝撃だった享(仲野太賀)とヨウコのキス。ふたを開けてみれば、ラブに発展する流れではなく、単なる享の勢いからの行動だったとは…。
無症状だったことから感染を知らず勤務を続け、いつの間にか免疫を獲得していた享。啓三にうつしてしまった責任も感じ「すいません、すいません」と謝り続けるが、ヨウコはこう言って遮るのだ。
「すいません、すいませんって何なん? 謝ったらウイルス出ていってくれるん? お前悪くない、誰も悪くない、ウイルスも人間も生きようとしとるんじゃ、戦っとるんじゃ、戦争なんじゃ、殺し合いなんじゃ! 感染したくらいで謝るようなやつは、最初から医者になんかなるな!」
そして、念を押すように続ける。
「お前、ウイルスに勝った。親父、今ウイルスと戦っとる。それだけ。誰も悪くない。ウイルスに勝ったお前は無敵。You invincible!」
なんと単純明快、明るい言葉ではないか。そう。あのときも、感染した人や家族は謝るムードになっていた。ヨウコのメッセージは、今さらながら勇気をもらう。言われた享も当然奮い立っていた。そして、
「I’m invincible!!(俺は無敵)」
と唱えているうちに、気持ちがエキサイトし、ぶっちゅーとキス!
「なにしとるん」とヨウコが戸惑うのは当然。観ている私も同じ気持ちであった。「アメリカが降りてきた」という享が絞り出した言い訳は名(迷)言である。どこかで使いたい。