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イケボ健在!
70年代に一世を風靡した人気アイドル「ずうとるび」の新井康弘

ドラマ『新宿野線病院』第5話 ©フジテレビ
ドラマ『新宿野線病院』第5話 ©フジテレビ

 さて、今回メインとしてフィーチャーされた一人に、ホームレスのシゲさんがいる。夏になると聖まごころ病院のロビーに涼みにくるのだ。

 ヨウコの「貧乏なんか?」という質問に、

「はっはっは…ごめんね、お姉ちゃん、公園のベンチがバッテラになっちゃてさ」

と答えるシゲさんの声が超イケボ! やだカッコいい…。

 それもそのはず、シゲさん役の新井康弘は70年代、一世を風靡した人気アイドル「ずうとるび」のメンバーなのである。現在『笑点』(日本テレビ系)で、座布団運びのレジェンドという不思議な地位を確立した山田隆夫さんも同じグループだった。

 ビートルズの文字をバラバラにし、平仮名にして組み直したグループ名は、ユーモアにあふれた彼らの個性とぴったり合って素晴らしい。大ヒット曲として知られているのは「みかん色の恋」だが、個人的なイチオシは「恋の夜行列車」。超楽しいので、シゲさんが気になった方はぜひ聴いてみてほしい。サブスクにあります!

 また、彼が搬送される勝どき医療センターの勤務医・荒井役でともさかりえも登場。人生5回目くらいに見えるほどの知性と落ち着きを醸し出す、稀有な女優である。現在44歳だそうだが、精神年齢は444歳くらいだと勝手に想像している。

 あの独特の声とキリリとした笑顔は「1を聞いて(見て)10理解してくれる人」という役柄にぴったり。今回もまさにそのポジションだった。再登場もあるかも?

 第6話も楽しみだが、はずきさん(平岩紙)との不穏な空気はまだまだ継続だ。ドラマのラストシーンを見て、次は修羅場回になるのかと思ったが、予告を観ると、はずきさんではなく、啓三(生瀬勝久)がメインである。

 どうやら彼は女王様プレイを楽しみ、どうやら、二時間ドラマの女王・中山忍も出演する。

 もう、なにがなんだか(泣)。修羅場回というよりカオス回。サスペンスに展開する予感…。

(文・田中稲)

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