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コンカフェのコンセプトが複雑すぎる…他人事ではない「ストーカー規制法」の難しさとは? 『新宿野戦病院』第8話考察&評価

text by 田中稲

小池栄子と仲野太賀がW主演のドラマ『新宿野戦病院』(フジテレビ系)が現在放送中。宮藤官九郎の最新作である本作は、新宿歌舞伎町にたたずむ「聖まごころ病院」を舞台に、様々な”ワケあり”の患者が訪れる。今回は、第8話を多角的な視点で振り返るレビューをお届けする。(文・田中稲)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価】

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【著者プロフィール:田中稲】

ライター。アイドル、昭和歌謡、JPOP、ドラマ、世代研究を中心に執筆。著書に『そろそろ日本の全世代についてまとめておこうか。』(青月社)『昭和歌謡出る単 1008語』(誠文堂新光社)がある。CREA WEBにて「田中稲の勝手に再ブーム」を連載中。「文春オンライン」「8760bypostseven」「東洋経済オンライン」ほかネットメディアへの寄稿多数。

白木(高畑淳子)がハプニングバーに殴り込み

『新宿野戦病院』第8話より ©フジテレビ
『新宿野戦病院』第8話より ©フジテレビ

 日本語のナレーション、しかも任侠映画風味で始まった今回は、とにかく情報量が多すぎてクラックラするほどだった。

「仁義なき戦いのテーマ」がBGMで鳴り響くなか、歌舞伎町を練り歩くのは、白木さん(高畑淳子)。「極道の妻(おんな)たち」さながらの気迫で、夫(おかやまはじめ)が入り浸っている敵地(と思い込み)、ハプニングバーに乗り込み空振りする。

 堀井(塚地武雅)の母、房江さん(藤田弓子)は頑張ってリハビリ中だ。認知症だが、頭がシッカリしているときも多く、「私が死んだらあの子はひとりになっちゃうのよ。誰があの子の世話をしてくれるの」と、堀井を心配するのだ。

 ヨウコ(小池栄子)の、「死んだら心配できんのじゃけ、死なん心配せえ」という言葉にグッと胸にくる。頑張って生きろ、かあちゃん!

 ちなみに冒頭、ヨウコが問いていた練習課題「逆流性食道炎の誘因として、ふさわしくないもの」

A.肥満 B.高齢 C.猫背 D.萎縮性胃炎

の答えがうやむやになったまま話が進むが、消去法で考えると答えはDである。

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