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岡本と舞はまさにナイスカップル

『新宿野戦病院』第8話より ©フジテレビ
『新宿野戦病院』第8話より ©フジテレビ

 警察官の岡本(濱田岳)は、かえでを「彼女」と思い込むストーカー男・後藤和真(北野秀気)に接触。つきまといをやめるよう、机の下で警察バッチを見せながら「警告」をする。

 後藤に、

警告無視→公安委員から接触禁止命令→違反したら2年以下の懲役または200万円以下の罰金

となることを告げるのだ。できる男だ、岡本!

「警告」は相手が嫌がっていることを知らせ、凶悪犯罪への発展を阻止する目的がある。が、法的な強制力はない。逮捕ではないので拘束できないのだ。かえでから相談を受けた南舞(橋本愛)が、これに危機感を覚え、岡本に苛立つシーンがある。

 その間で見ている享(仲野太賀)が

「ボランティアって、善意でしょ? 善意って裏目に出るもんだし、その責任を背負えないんなら、かかわらないのが究極のボランティアじゃないのって」

と、リップを塗りぬりしながら言うのだ。イラッと来るが、ボランティアのイメージあるあるなのかもしれない。演じる仲野太賀がうますぎて、『ゆとりですがなにか』(日本テレビ系、2016)の山岸までもう一度見たくなる。ちょうど絶賛アマプラ無料配信中だ。

 ストーカー案件は「好意があるかないか」という非常に微妙なラインがあるので、警察が介入するまでのグレーゾーンが広く、民間のNPO法人は重要な役割を果たす。相談室やシェルターを用意するなど、様々な動きをしてくれるところがある。

 享には申し訳ないが、冷静に事件に向き合う岡本と舞はまさにナイスカップルといえよう。時に意見が違えども、議論しつつ、歌舞伎町の平和を守ってほしい。

 来週の予告では、2人がいい感じになるシーンがあり、非常に楽しみだ。ただ、同時に、岡本が舞のボランティアの制服を持ち、悲しそうな顔で歌舞伎町をダッシュする姿も映し出されていたので、心配でもある。

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