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比嘉愛未の反撃にスカッとした…修羅場を予感させる「まさか」のつながりも? 『スカイキャッスル』第3話考察レビュー

text by 菜本かな

松下奈緒主演のドラマ『スカイキャッスル』(テレビ朝日系)が放送中。人気韓国ドラマを原作とした本作は、高級住宅街「スカイキャッスル」を舞台に、秘密を抱えたセレブ妻たちによる壮絶マウントバトルが描かれる。今回は、第3話のレビューをお届け。(文・菜本かな)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】

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※以下ネタバレを含む表現があります。ご注意ください。

【著者プロフィール:菜本かな】

メディア学科卒のライター。19歳の頃から109ブランドにてアパレル店員を経験。大学時代は学生記者としての活動を行っていた。エンタメとファッションが大好き。

他人軸で生きるスカイキャッスルの住人達

『スカイキャッスル』第3話 ©テレビ朝日
『スカイキャッスル』第3話 ©テレビ朝日

「スカイキャッスルの住人たちは、幸福を装うために戦い続ける」

 『スカイキャッスル』(テレビ朝日系)第3話、泉(木村文乃)は自身の小説に、そう綴っていた。幸福になるために戦うのではなく、幸福を装うために戦い続ける。これは、スカイキャッスルの住人だけでなく、すべての人々に共通する心理であるような気がする。

 たとえば、SNSに煌びやかな日常をアップすることだってそうだ。自己満足で写真を投稿している人もいるかもしれないが、心のどこかでは「幸せそうでいいな」と思われたい気持ちが存在しているはず。ただ、そうやって他人軸で生きていると、ふと虚しくなる瞬間がやってくるのだ。「あれ、わたしが思う幸せってなんだっけ?」と。

 筆者は、泉のような人間に憧れる。他人にどう思われるかを気にせず、自分が正しいと思ったことをする。

 紗英(松下奈緒)や杏子(比嘉愛未)、美咲(高橋メアリージュン)のように、他人軸で生きている人間からすれば、「協調性がない」と捉えられ、苦手意識を持たれることもあるだろう。

 しかし、泉はまったく気にしない。自分がいいと思えば、それでいい。他人に文句を言われたからといって、意見を揺らがすこともない。
 
 スカイキャッスルに住むセレブ妻たちが泉を全面的に嫌っているのは、どこかで彼女に対する憧れがあるからではないだろうか。誰だって、他人に合わせて生きるのは疲れる。この人、明らかに間違っているよな…と思っても、「わたしも、そう思ってました」と笑顔で全肯定をするたびに、自分がすり減っていくような気がする。

 でも、みんな“大人になるってそういうことだ”と自分に言い聞かせながら生きている。年齢を重ねるごとに、そうやって生きた方が世の中をうまく渡っていけることに気づいてしまうから。だからこそ、泉のように子どものままに生きられている人が、眩しくて、ときにうざったく思えたりするのだ。

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