泉(木村文乃)に肩入れすることができないワケ
『スカイキャッスル』において、“正ヒロイン的ポジション”に置かれているのは、おそらく泉だと思う。視聴者は泉のことを応援し、紗英が失墜していく姿にスカッとしていく…というのが本作の楽しみ方だと思うが、どうも泉に肩入れすることができない。
紗英はよく、泉のことを“偽善者”だと言っているが、たしかに…と納得してしまうのだ。
泉がどうしても冴島家の悲劇を小説にしたい理由は、「書くことこそが、子どもたちを守ることにつながる」と思っているからなのは、わかった。親の過度な期待が、子どもたちを苦しめる可能性があることを、多くの人に伝えるのはいいことだと思う。
実際に、遥人(大西利空)も、親の過度な期待によって追い詰められた被害者だ。
ただ、哲人(橋本じゅん)も、香織(戸田菜穂)も、子どもを苦しめているなんて思ってもみなかったはずだ。2人は、遥人の将来のために投資をし、ありったけの情熱を注いできた。そこに、遥人を傷つけてやりたいとかいう気持ちはない。親たちからの愛を感じていたからこそ、遥人も逃げることができず、苦しんでいたのだろう。