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永瀬の決断は

『正直不動産2』第10話より ©NHK
正直不動産2第10話より ©NHK

営業成績で花澤の後塵を拝することになってしまった神木の前には、亡くなった妻子の幻影が姿を現し、タップダンスを踊るが、すぐに消えてしまう。絶望する神木の前に現れたのは、花澤とその一人息子・北斗(尾込泰徠)だった。北斗は「カッコイイ~!」と、神木にタップダンスをねだるのだった。

突如、永瀬と月下の前に鵤が現れ、永瀬をミネルヴァ不動産にスカウトするが、「この会社と仲間たちが好きなんです」と断る。

そして、美波はニューヨーク転勤を受け入れる決意を永瀬に告げる。その決断には永瀬の“正直”な仕事への向き合い方が大きく影響していた。寂しがる永瀬だったが、美波は、結婚への「最終選考延長」として、リモートでの行動報告や抜き打ちでの帰国も予告し、永瀬をおののかせるのだった。

翌日、登坂不動産に石田努(山﨑努)が訪問する。祟りを解く方法を見つけたというのだ。しかし、石田に「本当にそれ(風が吹かなくなる)でいいのか?」と問われ、正直になった自分を受け入れていた永瀬は“現状維持”を選択する。

その祟りの話を月下に告白する永瀬だったが、月下は「しょうもなっ!」と一蹴し、ともに営業回りをするシーンで、ドラマは幕を閉じる。

ドラマ終盤の登坂不動産vsミネルヴァ不動産の闘いは、見応え十分だったが、勝敗が付いたわけではなく、ミネルヴァ不動産も散々、悪行を働いたにも関わらず、何のペナルティーもなく、物語が終わったところに、どこか余白を残した印象だ。さらに、永瀬と美波の恋の行方も、続きを予感させるエンディングだった。

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