十影の生い立ちが判明
ある日、永瀬と月下はマダム(大地真央)から食事に誘われる。そこには十影も同席していた。十影は、黒須に心酔していることを明かし、ヤル気の無さを隠さない。言いたい放題の挙げ句、その場を後にする。
さすがに怒った月下は、マダムに十影はなぜひねくれもの者になったかを問い詰める。マダムは、病気と借金で幼くして両親を失い、孤独に育った十影の半生を告白する。十影は自ら望んで自己中心的な性格になったわけではなかったのだ。それを聞いた永瀬はマダムに、十影を一人前の営業マンに育てることを約束した。
翌日、登坂不動産の3人は、猪口の元に向かうが、途中、清川が公園で稽古している姿を目にする。永瀬と月下は、清川に広島に一時的に帰郷することを勧めるが、十影は「家賃も払えないくせに夢を追うなんて“タムパ最悪”」と言いながら、退去を勧める。
永瀬はついに十影にブチ切れ、マダムとの約束も忘れ「辞めちまえ!」と怒鳴ってしまう。しかし十影の本意は別のところにあった。
弁当屋のアルバイト姿を目にしていた十影は、芝居の稽古とバイトを両立するタイパの悪さを指摘し、格安物件への転居を勧めたのだ。それを「親孝行のため」という十影。さっそく永瀬と月下は格安物件を清川に紹介。そして翌日、十影は独り、両親の墓参りをしたのだった。
その一部始終をマダムに報告した永瀬は、マダムと社長の登坂社長に褒められ、さらに信頼を得る。
永瀬に感化された十影は、翌日から人が変わったかのような仕事ぶりを見せる。まるで“タムパ”という言葉さえ忘れてしまったかのようだ。
物語の最後、月下と十影とともに歩いていた永瀬の元に突然、光友銀行融資係で、永瀬とは付かず離れずの関係だった榎本美波(泉里香)が現れ、永瀬との交際を申し出る。困惑する永瀬、呆気に取られる月下と十影…。ここで6話は終了する。