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淡々としながらも怒りの感情をにじませる芝居が見事

『しょせん他人事ですから』第2話©「しょせん他人事ですから」製作委員会
『しょせん他人事ですから』第2話©「しょせん他人事ですから」製作委員会

 偶然ではあるものの、保田のゲーム仲間で執行官の二宮博美(大水洋介)と手を組み、ある行動に出た。「モットーは目の前のことを粛々と」と話す二宮。類は友を呼ぶというが、保田に輪をかけて淡々とした人物だ。二宮は「鍵屋さんヨロ」「動産執行を行います」と想像以上の粛々っぷりで木下家に乗り込んだ。同行した保田も、理論的そして紳士的…淡々と手続きを進めた。

 和解金の遅滞によって、夫の木下浩之(笠原秀幸)にバレるわ、動産執行中に近所の噂になるわ…。パラリーガルの灯(白石聖)が一連の破壊力に驚いていたように、そう珍しくはなさそうな展開を突きつける。

 支払わない木下に怒りの感情をぶつけるのではなく、法に則り、和解条件から外れたことへの憤りだろう。保田は声を荒げることはないが、そんな怒りのような感情が伝わってくる中島の芝居がお見事だった。

 相談時に保田から説明を受けた通り、謝罪、和解に至るには労力がかかるものだった。桐原は、木下のほかにも便乗していた人たちもいること、そして一度流れてしまった画像や住所、噂などの全てを回収できるわけでもなく、どこかスッキリしない感情がリアルだ。

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