SNSに浸かると物申したくなる
視聴者にもわかりやすいリアルな描写で伝えていく本作。第3話では、誹謗中傷は若者だけとは限らないこと、そして中山がPC本体を破壊して隠滅するシーンが登場するが、改めて無知の恐ろしさを知る場面だった。
また、スマホの中で巻き起こる誹謗謗中傷の連鎖を目にしたパラリーガルの灯(白石聖)も、「正義感に駆られたとしてもこんな…」とこぼす。ヌーヌーのファンだけに、悲しみとやり場のない感情が一層強まり、「これはおかしい!」と義憤の念が沸き起こっていた。これがトラブルの根源であることも、隣でゆっくりとティータイムを堪能する、わが道を行く保田との対比であぶり出された。
「物申したくなってきてるね。SNSにどっぷり浸かると物申したくなる…」「あと一歩だよ♪」と上唇にクリームをつけた保田。可愛らしい表情だけど、鋭い指摘だ。
推しに対する他人からの書き込みを見て黒い感情が渦巻く灯。自分と他人の境界線が曖昧になってしまうはじまりは、誰しもこんな小さなきっかけなのかもしれない。