永山瑛太がここへきてガチ芝居
切なすぎる第10話
今回は、今までどんな風に仕掛けられていたのかトキコイ視聴者が気になっていた伏線回収のラッシュであった!
意外とあっさりとしたネタバラシであったが、これまでの軌跡を振り返るとそんなに昔のことではないのになぜか懐かしく感じ、今までトキコイを見てきた感動が蘇った。
そして物語は重大な局面を迎えた。
廻と翔の違法トラベルがバレ、翔は監査を説得しようとしていた。翔を演じる永山瑛太の今までにないくらい真剣な芝居に、筆者は思わず体がグッと前のめりになった。かと思えば、翔は「僕らは出会うために出会い、恋に落ちるために恋に落ちたんです」と宣言する。
この大事なシーンで、かの政治家・小泉進次郎氏の演説を彷彿とさせるようなセリフを用意した脚本家・上田誠のいたずら心と、セリフと芝居のギャップを利用した瑛太の演技力がマッチし、トキコイ史上最もミスマッチでありつつ、最もアツいシーンとなった。
そして翔が監査に捕まり、「フォゲッター」にかけられてしまったシーン。廻が不安そうに「翔」と呼びかけるが、まるで寝起きのようにぼーっとする翔は呼びかけに応じずに、廻を無視してさっさと歩いて行ってしまう。
翔の去り際、再び廻が大声で翔の名前を呼ぶシーンでは、扉が閉まる直前、翔が一瞬振り向く描写は本当に切ない。エモすぎて痺れてしまった…。ベタでありながらもドラマチックで、2人の仲を切り裂くような絶望を感じる。
今回は監督・山岸聖太の手腕が光る演出に脱帽である。
ラストでフォゲッターにかけられた廻の走馬灯を見ていると、あんなに楽しかった時間との落差が激しくて涙が出そうになってしまった。
そして次回は予想ができない最終回だ。まだ終わりたくない…もっと観ていたいと言う気持ちを噛み締めて、最終回もトキコイ視聴者の皆さんと分かち合いたい。