新キャラも超個性的
なんちゃってSFの世界観
ヨーロッパ企画・上田誠脚本の本作。彼の書く物語に登場するキャラクターは、みんなかわいくて変だ。しかしそれを面白おかしく表現する役者たちが実に面白い!
翔役の永山瑛太は、独特な間や言い回しが抜群で、脚本家・上田誠がやりたかったことを体現している。それに吉岡里帆のかわいさと、素直な一生懸命さがかけ合わさることで、絶妙なバランスを保っている。
この2人だからこそできた空気感が出来上がっており、ナイスキャスティングだ!
そして2話目から登場したリリリーを演じた夏子は、コミカルに、かわいらしく嫌な女を体現することに成功している。
日本とアメリカのクォーターである彼女のはっきりとした顔立ちを活かした役柄であるとともに、衣装も“なんちゃって未来感”が醸し出されていることで、ヘンテコなキャラクターになっている。
嫌味ったらしく放つセリフとプリップリッと歩く様が、ステレオタイプのお嬢様キャラであるが、それがギャグっぽくて憎めない。
確実に当て馬にしかならないことが見え見えだが、今後も物語を引っ掻き回す存在になるだろう。
(文・野原まりこ)
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