寅子の行く末を暗示する米津玄師の主題歌
今回の1週目で話題となったのは、声優・田中真弓の登場だろう。花江の実家の女中・稲として登場し、悩む寅子に「受け入れちゃいなさい」と声をかけた。今後も寅子と花江を見守る役どころだという。
第一声を聞いた瞬間からSNSの話題をかっさらう抜群の存在感。これから地獄を歩んでいく寅子の支えとして、視聴者にとっても癒やしの存在となってくれそうだ。
また、本作は米津玄師が歌う主題歌も注目されている。「さよーならまたいつか!」の歌詞は物語が鮮明に反映されており、作品の導入として非常に効いている。4月8日からはじまったフルバージョンの配信で2番を聴くと、これから寅子が歩むことになる地獄を予感させる。同時に、その先にともに春を見たい、という気持ちも起こさせる。
結婚こそが女性の幸せという価値観を受け入れるのではなく、自分の幸せの在り処を考える寅子。彼女は女の自分にだってやりたいことをやる権利がある、と悪びれるふうもなく言い放った。
何でも自由に選べる現代だからこそ、わたしたちは彼女に学ばなければならないことがあるのではないかと思う。彼女の地獄も、春も、ともに涙を流しながら見届けたい。
(文・あまのさき)
【関連記事】
【写真】NHK朝ドラ『虎に翼』第一話、劇中カット一覧
歴代最高の朝ドラヒロインは…? 連続テレビ小説史上もっとも魅力的な女性主人公5選。国民から最も愛されたヒロインをセレクト
最も嫌われた朝ドラヒロインは? NHK連続テレビ小説の女性主人公ワースト5選。観ていてイライラする…賛否両論の5人を厳選