伊藤沙莉主演のNHK朝ドラ『虎に翼』。本作は、昭和初期の男尊女卑に真っ向から立ち向かい、日本初の女性弁護士、そして判事になった人物の情熱あふれる姿を描く。「女房は掃きだめから拾え？」と題された第13週ではまさかのコラボレーションが実現し、視聴者を驚かせた。（文・あまのさき）【あらすじ キャスト 解説 考察 評価】

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【著者プロフィール：あまのさき】

アパレル、広告代理店、エンタメ雑誌の編集などを経験。ドラマや邦画、旅行、スポーツが好き。

家のことを一手に引き受ける花江

　人手不足ということもあり、特例判事補となった寅子（伊藤沙莉）。「女房は掃きだめから拾え？」と題した第13週は、花江（森田望智）と久しぶりに登場した梅子（平岩紙）に焦点が当てられた。そして、金曜日にはうれしいサプライズも。

　はる（石田ゆり子）亡き後、家のことを一手に引き受ける花江。寅子には仕事、直明（三山凌輝）には勉強に打ち込んでほしいというのもわかるけれど、「お義母さんのように完璧に」を目指すあまり、ちょっと苦しそうに見える。

　そんな花江の笑顔が増えるのは、道男（和田庵）が家に来たときだと直人（琉人）は言う。たしかに視聴者的にも、これはもしかしたら再婚とかもあるのかも…？ と思わせるような描写だった。

「俺にはわかる、恋は人を笑顔にする」と、直道（上川周作）との血のつながりを感じさせる直人の発言は微笑ましかったが、当の本人はどこか複雑そう。家族の形が変わるかもしれない戸惑いか、亡き父への同情心か…。