川に落ちた寅子が「オフィーリア寅子」とSNSで話題に
現地調査のために実際に山林に行ってみることとなった寅子たち。その中には書記官の高瀬(望月歩)もいた。高瀬は子どもの頃から身体が弱く、兵役へは行かず、苦労して大学を卒業したらしい。
気弱な性格ゆえ、もともと森口らからのあたりが強かった。山道で早々に息を切らしていたときも、「だからお前は…」と小言(というには少々強く感じた)を言われていたが、特に反論をせずに耐え忍ぶ。
ところが途中で休憩をしているとき、「戦死した兄が成仏できない」と言われたことで、ついに堪忍袋の緒が切れる。高瀬は森口に掴みかかってしまったのだ。このときには寅子が間に入って仲裁したが、代わりに寅子が川へ投げ飛ばされる格好となった。
仰向けに川を流れていく様子は、さながらミレーの絵画「オフィーリア」のようで、SNSでは一時「オフィーリア寅子」というワードがトレンドに。依頼人と書記官によるあわや乱闘騒ぎ、そしてもうどうにでもなれといった感情すら漏れ伝わってくる寅子のちょっと笑ってしまいそうになる姿。相変わらず緊張と緩和のバランスが巧みだ。
森口は胸ぐらをつかまれたことに怒り高瀬を訴えると言い出すが、太郎は調停を“穏便に”解決できれば波風は立てないと寅子に伝えてくる。困ったときには支え合えばいい、というけれど、果たしてこれは本当に支え“合い”なのだろうか?