ホーム » 投稿 » ドラマ » 土居志央梨”よね”が遂に弁護士に…『虎に翼』後半戦が描く「世代間の継承」とは? NHK朝ドラ解説&感想レビュー » Page 2

猪爪家、久々の家族裁判

連続テレビ小説『虎に翼』第20週
連続テレビ小説『虎に翼』©NHK

 思うことがあっても口には出さない星家に対し、猪爪家はしっかりと意思表示をする。

 結婚して妻と一緒に同居を継続したいという直明(三山凌輝)と、反対する花江(森田望智)の間に険悪なムードが流れる。花江は自分がはる(石田ゆり子)との同居で感じた気持ちを、直明の妻に味わわせたくなかった。

 寅子の計らいによって、航一を家に招く日に、直明と恋人の玲美(菊池和澄)も呼んで久しぶりの家族裁判を開催することに。

 花江は、結婚という当時の女性たちの多くにとって「幸せの目標地点」であった場所へたどり着くために、姑(のような存在)である自分との同居の是非に向き合えていないのではないかと危惧していたが、玲美にはどうもその心配はなさそう。寅子がちょっと大人しく見えるくらい、あっけらかんとした性格だった。

 戦争中の経験から、家族と離れるのが怖いという直明。加えて、これから花江たちに恩返しをしたいのだという。これに対し待ったをかけたのは、花江の長男・直人(青山凌大)だ。直人は父・直道(上川周作)の出征時に、「お母さんを頼む」と言われたことを覚えていた。だから、花江の面倒は僕たちが見るのだ、と。

 家族を思う、それぞれの想いがぶつかり合う感じが猪爪家らしい。こうやって話し合いもできるあたり、本当にいい家族だ。

1 2 3 4
error: Content is protected !!