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遂によねが弁護士に

連続テレビ小説『虎に翼』第20週
連続テレビ小説『虎に翼』©NHK

「永遠ではない愛」を誓い合った寅子に、航一はプロポーズをした。不真面目でいい、と言っていたはずなのに、どうして航一が同居や結婚にこだわりはじめたのか不思議だ。長く一緒にいるためにはそのほうがいいという判断だろうか。

 いや、そもそも永遠を誓っていないのだから、長く一緒にいることを保証しようとするのはおかしい。もしかして、猪爪家を見ていて、家族を作り直したくなったから、とか…?

 だが、ここへ来て、轟(戸塚純貴)のパートナーが時雄(和田正人)という男性であることが明らかになった。社会的には何の関係性も認められない2人。彼らの存在が、寅子に結婚という制度を考えさせるきっかけになる予感がする。

 そして、轟といえば、ついに弁護士になったよね(土居志央梨)とともに、雲野(塚地武雅)の「原爆裁判」を手伝うこととなった。これも来週以降に描かれていくことになりそうだ。

 寅子と航一の結婚・同居問題、原爆裁判…と、まだまだ話題が尽きそうもない『虎に翼』。第20週は直道の遺志を引き継ぐ直人や、雲野の想いを継ぐ轟&よねなど、世代間の継承が複数登場していた。甘味処「竹もと」の味を受け継ごうとまさに研鑽を積む梅子(平岩紙)もそうだ。

 これらの継承の果てにあるのがいまの暮らしではあるが、その過程を見せることで、婚姻制度や戦争に関する問題など、現代を生きるわたしたちにも新しい気付きを与えてくれるのではないかと期待したい。

(文・あまのさき)

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