苗字を変えることに抵抗を持つ寅子
2人の関係性の「法的な証明」だけでは、結婚する理由として納得がいかない寅子。寅子は、名字を変えることに抵抗を感じていたのだった。猪爪から佐田になるときは何も感じなかったのに(あのときはとにかく結婚することを目的に置いていたから)、佐田として築き上げてきたものがあまりにも多く、なかなか踏み切れない。
もちろん、名前を変えたことがこれまでの足跡が消えてしまうなんてことはありえない。だけど、感覚としてはひとつの区切りをつけられるようで、怖いような気持になるのもわかる気がした。
その後、優未(毎田暖乃)の提案によって、航一は自分が名字を変えると言い出す。ところが、これを聞いた百合(余貴美子)が猛反対。初代最高裁長官を輩出した家柄だし、後妻として家を守らなければという思いも強かったのだろう。
でも、まだ学生だとはいえ、航一には優秀な息子・朋一(井上祐貴)がいる。家督を譲ってしまってもよさそうなものだが…。