伊藤沙莉主演のNHK朝ドラ『虎に翼』。本作は、昭和初期の男尊女卑に真っ向から立ち向かい、日本初の女性弁護士、そして判事になった人物の情熱あふれる姿を描く。「女房に惚れてお家繁盛？」と題した第22週では、星家に引っ越した寅子と娘優未。猪爪・佐田家とは違う家庭環境に驚くことに…。【あらすじ キャスト 解説 考察 評価】

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【著者プロフィール：あまのさき】

アパレル、広告代理店、エンタメ雑誌の編集などを経験。ドラマや邦画、旅行、スポーツが好き。

星家に引っ越し、からの何故か麻雀対決に…。

「女房に惚れてお家繁盛？」と題された『虎に翼』22週は、寅子（伊藤沙莉）たちが移り住んだあとの星家のあり方を描いた。

　航一（岡田将生）と親し気にしている寅子と優未（毎田暖乃）を、なにか言いたげな顔で見つめる航一の長男・朋一（井上祐貴）と長女・のどか（尾碕真花）。

　寅子が来る前の星家が対話の少ない家族だったのだろうことは想像に難くない。気に入らないことがあっても受け流そうという姿勢が、朋一とのどかから伝わってくる。そして航一もそれを受け流す。航一は、これまで一体どんな親だったのだろうか。

　まるで家政婦かのように一家の家事やお世話を引き受ける百合（余貴美子）。寅子は見かねて苦言を呈すが、これをきっかけに徐々に朋一とは距離を縮めることができるようになっていく。

　結果、のどかはどんどん孤立し、ついに堪忍袋の緒が切れてしまった。寅子と優未のことを、きっぱりと「嫌い」と言う。気持ちはわからなくもない。父親が自分にはしなかったことを、あとから現れた母娘にしている様子は、見たいものではないだろう。少なくとも、すんなり受け入れるには、のどかはまだ子どもだ。

　優未の提案で、麻雀をすることに。優未が勝ったらのどかの不満を離す、のどかが勝ったらこの家を出て行くことを賭けて。

　勝負の途中、優未は腹痛に苦しむ。寅子にいいところを見せようとすると緊張してしまう、なんて優三（仲野太賀）そのままだ。優未の中にしっかり優三が生きていることを感じ、懐かしくなる。