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自分が弥生(有村架純)の立場だったとしたら…。

『海のはじまり』第1話より ©フジテレビ
『海のはじまり』第1話より ©フジテレビ

 第2話の予告で、朱音(大竹しのぶ)が「彼女さん(=弥生)がいちばん巻き込み事故って感じ」と言っていたが、本当にその通りだと思う。弥生は30歳で、夏と付き合って3年。相関図によると、そろそろ結婚も? と考え始めていたらしい。それなのに、「実は大学時代に付き合っていた彼女との間に子どもがいて…」なんて言われたら。想像しただけでしんどすぎる。

 夏が浮気をしたとか、実は既婚者だったとか。そういう明らかなダメポイントがあれば、弥生も吹っ切って前に進むことができたかもしれない。しかし、夏は海の存在を知らなかったわけで、水季ともちゃんと別れているわけで。怒りのぶつけどころがないのが、いちばん辛い。弥生は、最終的に海の母になる覚悟をするのだろうか。

 正直、わたしが弥生の友人だったら、「やめた方がいいんじゃない?」と言ってしまうかもしれない。そもそも、夏自身が父親としての自覚が皆無なのに、それを支えていけるのか。いくら弥生が面倒見がいいとはいえ、“彼氏の元カノ”の忘れ形見を育てていけるのか。

 ただ、自分が弥生の立場だったらどうだろう。3年間も付き合っている大好きな彼を、このまま見捨てることができるだろうか。

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