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“人に頼るべきではない”という呪縛

『海のはじまり』第10話より ©フジテレビ
『海のはじまり』第10話より ©フジテレビ

 夏と暮らすために、大事な友だち、大好きな祖父母、水季との思い出の場所からも離れて、引っ越すことを決めた海。きっと、戸惑うこともたくさんあるだろう。

 夏も、シングルで子どもを育てていくとなれば、手が回らない部分も出てくるかもしれない。いや、きっと出てくるはずだ。

 大人だって、まわりの人に頼っていい。夏はしきりに「2人で頑張る」と言っているが、『西園寺さんは家事をしない』の楠見くん(松村北斗)のように、“人に頼るべきではない”という呪縛を解いてみたら、もっと子育てが楽しくできるようになるかもしれない。

 何でもかんでもひとりで抱えてパンクしそうになっている親を見て育つより、適度にまわりに頼って、手を抜くところは抜きつつ、いつでも幸せそうな親を見て育った子どもの方が、幸福度が高いような気がする。

 残すところ、2話となってしまった『海のはじまり』。だんだんと、“パパ”の顔になってきた夏だが、自分を後回しにすることばかり考えるのではなく、ちょっとくらいズルをしてでも自分が幸せになれる道を進んでほしい。それがきっと、海の幸せにもつながっていくはずだから。

(文:菜本かな)

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