ホーム » 投稿 » ドラマ » 表情の使い分けが見事…有村架純の演技のスゴさとは? 次回波乱の予感も? ドラマ『海のはじまり』第2話考察レビュー » Page 3

“夏くんのパパ”はついにはじまるのだろうか

『海のはじまり』第2話より ©フジテレビ
『海のはじまり』第2話より ©フジテレビ

「海に選ばせてあげて。後ろから見守ってあげて」

 母の朱音(大竹しのぶ)に、そう“遺言”のようなものを伝えていた水季。

 海は、ママが大好きだったパパにずっと会いたい気持ちを抱いていたのだろう。夏は、水季が亡くなったとき、葬儀場で水季の動画を見せてくれた。最愛の母を亡くした喪失感を抱いているとき、同じように悲しみ、思い出を語り合ってくれる人がいたとしたら。それが“パパ”だったとしたら、一緒に暮らしたいと思うのも自然な流れなのかもしれない。

 また、夏は母親の再婚によってできた義理の弟・大和(木戸大聖)に言われた「この人までいなくなったら、おわりみたいな」という言葉にも、強い影響を受けているようだ。

 大和は、実の母親が亡くなったあと、父親と2人きりで暮らしていた。ということは、水季と2人きりで暮らしていた海は、「この人までいなくなったら、おわり」と思うくらいの人を亡くし、まさに“おわり”のような気持ちを抱いているのかもしれない。

 弥生にも協力を仰げることが決まり、“夏くんのパパ”はついにはじまるのだろうか。

 水季は生前、海に「パパいるの?」と聞かれたとき、「いるよ。パパがいない子はいないよ。パパって、絶対いるの。パパがいないと、ママもママになれない。パパが2人いる人もいるの。いていいの」と答えていた。ということは、つまりママが2人いてもいい。

 血のつながりはあるが、これまでパパではなかった夏と、血のつながりはないけれどこれからママになろうとしている弥生。選ぶのは海自身だが、新しい家族がはじまっていく予感がする。

(文:菜本かな)

【関連記事】
【写真】女優として一皮むけた…有村架純の切ない表情に引き込まれる劇中カットはこちら。ドラマ『海のはじまり』劇中カット一覧
“共感できないキャラ”がどんどん魅力的に…ヒールを描く天才・生方美久の手腕に期待がかかるワケ。『海のはじまり』第1話考察
脚本家・生方美久のストーリーが現代人に刺さるワケとは? 木曜劇場『いちばんすきな花』の注目ポイントを徹底解説

1 2 3
error: Content is protected !!