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有村架純”弥生”の過去に「胸が苦しい」の声殺到…ドラマの人気に火をつけた理由とは? 『海のはじまり』第4話レビュー

目黒蓮主演の月9ドラマ『海のはじまり』(フジテレビ系)。7月23日(月)に放送された第4話では、海と一緒にいることを決断した夏に対し、弥生は父親としてどうするのか結論を迫る。苛立つ夏だが、弥生は己の罪悪感に悩んでいた…。さっそく、第4話のレビューをお届けする。(文・野原まりこ)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価】

同時期に妊娠していた水季と弥生
その環境の違いに涙…。

『海のはじまり』第4話より ©フジテレビ
『海のはじまり』第4話より ©フジテレビ

 海(泉谷星奈)に「パパやらなくていいよ」と告げられるが、「いなくならないで」と言われた夏(目黒蓮)。2人はこれからも一緒にいることを約束したのだった。

 しかし弥生(有村架純)は、認知するのか、親権はどうするのかと夏に迫る。すぐに結論を出させようと迫る弥生に対して夏は苛立ちを感じる。そんな弥生は、過去の恋人との間に起こった出来事を思い返していた。妊娠したことを恋人に告げると、堕ろすことを迫られ、母親に相談するも冷たく突き放された過去があった弥生。しかしその心は罪悪感で押しつぶされそうになっていた。

 また、生前の水季(古川琴音)は、夏との間に身ごもった赤ちゃんを自分の意思で堕ろすことを決断するが、長い不妊治療の末に子どもを授かった母親の朱音(大竹しのぶ)から説教されていたことが回想で明らかに。それに反発した水季は、朱音に心無い言葉を吐き捨ててしまう。それに、夏には責任を負わせたくないと思っていた。だが父親・翔平(利重剛)の後押しもあり、産むことを決断する。しかし夏には好きな人ができたと嘘をつき、別れを告げたのだった。

 夏に、過去に子どもを堕ろしていたことを打ち明けた弥生は、海の母親になることで、心が晴れるのではないかと感じていたことから、海を利用しようとしていた自分に気づく。過去に、辛い時期に大切な人が離れていったことから、心に去勢を張らざるを得なかった弥生は、本当は自分はもっと人に頼りたいと心の内をのぞかせた。

 そして夏は、8月の夏季休暇で海と出かけられないかと朱音に尋ねた。朱音はその間、南雲家に住んでみてはどうかと提案した。

 放送開始から4週連続でXのトレンド入りを果たしたドラマ『海のはじまり』。毎週更新されるエピソードや、登場人物たちの細やかな心情の描写に毎回、心を奪われる。

 第4話は、同時期に妊娠した水季と弥生でありながら、恋人や親との関係や選択の対比を描いた。その切なすぎる現実に「胸が苦しい」という意見が多数見られた。その上、悩む水季の叱りつつも温かく見守る両親が側にいたのに対し、弥生の母親は娘の相談に、電話一本で「無理」と言ってしまう薄情さ。この描写に、水季と弥生がそれぞれ下した決断の差になっているのではないかといった意見も寄せられた。

 こうした細かな描写に対する考察も醍醐味になっており、俳優だけではなく、演出や脚本の腕にも注目が集まっているところが面白い。そしてXで視聴者同士が感想を共有することで、物語に対する理解も深まり、さらにドラマを楽しめるようになる。これが本作の人気に火をつけた理由の一つにもなっているだろう。

 来週は、家族に海の存在を告白する夏に注目したい。

(文・野原まりこ)

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