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これまでの津野の言動にも納得

『海のはじまり』第7話より ©フジテレビ
『海のはじまり』第7話より ©フジテレビ

 いわゆる“両片思い”のような状況で過ごす2人の姿に驚かされたのと同時に、ドラマ本編の津野の行動にも合点がいく。

 これまでの津野のイメージといえば、つっけんどんな物言いだ。夏(目黒蓮)に第一声で放った「この7年のこと、ほんとに、何も知らないんですね」という言葉だったり、弥生(有村架純)への“外野”発言だったり、ともすれば単に性格の悪い人間とも取られかねないシーンは数多くあった。しかし、今回の物語を見て、一気に津野への印象が変わり、味方につきたくなった人は多いのではないだろうか。

 単なる恋人よりも近い関係にありながら、自分ではだめな理由を水季本人に伝えられ、水季が亡くなって数か月経ったと思えば、海の父親である夏が急に現れる。津野からすれば青天の霹靂で、これまで誰よりも水季の近くにいた自分が突如外野に追いやられ、夏が海(泉谷星奈)の父親を始めるというのは受け入れがたいことだったろう。むしろその状況から夏との関係をしっかりと築いた(夏の歩み寄りはあったにせよ)津野には敬意しかない。

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