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『アンメット』の良さが詰まったクライマックス

『アンメット』第11話より ©カンテレ
アンメット第11話より ©カンテレ

 序盤から泣かせる場面に富んだ『アンメット』最終回だが、意識を失ったミヤビが病院に搬送されると、三瓶の表情は恋人モードから、医師モードへと鮮やかにスイッチ。それに伴い、画面の緊迫度もグッと高まりを見せる。

 手術シーンでは、これまで衝突を繰り返してきた三瓶と大迫(井浦新)が協力して執刀を担当。共に手術に臨む綾野(岡山天音)と星前(千葉雄大)、彼らに器具を提供する津幡、タイムウォッチに視線を落とす成増(野呂佳代)らの真剣な眼差しが、息が詰まるような緊張感をもたらす。

 程なくして手術は終わる。安堵のため息、ほろりと緩む目元の緊張、大迫がかける三瓶へのねぎらいの言葉と“肩タッチ”、さらには、手術にかかわった仲間たちに対する三瓶の深いお辞儀。そこには泣いたり、叫んだり、喜びを大仰に表現する者はただの1人もいない。登場人物たちのさりげない身振りで手術の成功が表現される。『アンメット』のクライマックスを飾るにふさわしい、本作の良さがこれでもかと詰まった名シーンであった。

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