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ハラスメントを軽減させる“風通しの良い現場”

©Adobe Stock

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――近年、映画業界でのハラスメントの実態が明らかになってきています。こういった状況の是正には、どのような意識が必要だとお考えでしょうか。

「台本をいただいてからが私の仕事なので、キャスティングや、プライベートについてできることは少ないのですが、現場に関していうと、スタッフ・キャストの皆さんが作品に対して強い情熱がハラスメントに繋がるということは往々にしてあると思います。

近年はリスペクトトレーニングも浸透しはじめていて、どういった行為がセクハラ・パワハラに該当するのかについて、理解するための土壌が少しずつ出来上がりつつあります。なので、やはり事前の同意形成により風通しの良い現場を作ることが、ハラスメントの軽減につながると考えています」

――ちなみに、映画の現場とドラマの現場で違いはあるのでしょうか。

「テレビドラマの場合は制作のペースが早くて、台本をいただけるタイミングから撮影まで時間がないこともあり、準備の時間が限られていて、ついていくのが結構大変なイメージです。ただ、作品ごとに制作過程が異なりますし、私も違いに合わせて柔軟に対応するので、どちらがやりづらいかということはありません」

――ドラマの場合は複数の演出家がいる場合もありますが、その場合は、演出家全員にヒアリングをされるのでしょうか。

「はい、全員から、担当の話についてお伺いします。ドラマの場合、メインの演出家がいる場合が多いので、メインの演出家も同席していただき、他の演出家からヒアリングすることが多いです。インティマシーシーンの全体的なトーンなどを共有します」

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