同意形成が当たり前の社会を目指して
――国内では、ここ数年でようやくインティマシー・コーディネーターが根付いてきましたが、アメリカやイギリスでは、かなり早い段階で根付いていた印象があります。この違いについて、浅田さんはどうお考えですか。
「国民性の違いが大きいと思います。まず、アメリカは契約社会ですよね。一方、日本の場合、口約束が多いので、そもそも前提が大きく異なります。また、アメリカの場合、SAG-AFTRA(映画俳優組合・米テレビ・ラジオ芸術家連盟)のルールに基づいて制作が行われている点も大きいと思います」
――浅田さんは、現在、国内でのインティマシー・コーディネーターの養成講座を開講されていますね。
「これまで、インティマシー・コーディネーターの勉強は、英語ができないと難しかったんですね。ただ、私が教えれば、英語ができない人でもインティマシー・コーディネーターになることができます。
養成講座では、まだ資格を取得されていないので詳しくは言えませんが、現在は男性と女性の2名が受講しています。37名の応募者の中から選ばせていただきました」
――インティマシー・コーディネーターになるにあたり、必要なスキルや経験があれば教えてください。
「映像制作現場での経験は重要です。あとは、演者としての経験やコミュニケーションスキルも活きてくると思います」
――今後、俳優さん出身のインティマシー・コーディネーターが出てくる可能性もありそうですね。
「そうですね。アメリカの場合は、すでに俳優をやりながらインティマシー・コーディネーターを務められている方もいらっしゃいます」
――浅田さんは、インティマシー・コーディネーターとしてのお仕事を通して、どのような社会を築いていきたいとお考えですか。
「誰もが自分の気持ちを伝えることができ、同意が日常的に考えられる社会になればいいなと思っています」
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