ホーム » 投稿 » インタビュー » 日本映画 » 「ここで私が諦めたら電器屋の映画は生まれない」沢田研二を店主に迎えた安田真奈監督、ロングインタビュー【前編】 » Page 4

「大阪弁のイントネーションを完全にマスターして好演」
『TUNAガール』で好演した名バイプレイヤー

『TUNAガール』
©吉本興業/NTTぷらら

―――小芝さん以外に印象に残ったキャストはいらっしゃいますか。

「小泉来人役の金井浩人くんですね。新潟出身ですが、私が吹き込んだ大阪弁のイントネーションを完全にマスターして、良い芝居をのせてくださいました。役によってガラリと雰囲気が変わる『カメレオンタイプ』の役者さんです。

真田広之さん主演のDisney+オリジナルドラマ『SHOGUN将軍』(2024)では、樫木央海という重要な役で出演されています。若き名バイプレイヤーですね」

―――樋口教授役の星田英利さん(旧芸名 ほっしゃん。)の生き生きとした演技も印象的でした。

「星田さんも素晴らしかったですね!『魚好きが高じて教授になったんだろうな』というリアリティと、優しい語り口、包容力が素敵でした。田辺・弁慶映画祭での上映の際にメッセージを寄せてくださったんですが、和歌山の自然が目に浮かぶような美しい文章で、みずみずしい感性をお持ちの方だと思いました」

—————-

『幸福(しあわせ)のスイッチ』と『TUNAガール』は、それぞれU-NEXTとLeminoで配信中。ぜひ、瑞々しくあたたかで、ちょっぴりマニアックな世界を覗き見てほしい。

 そして、あまり知られていないが、堀田真由や片岡千之助の初主演映画を撮ったのも何を隠そう安田真奈監督なのだ。本インタビューの後半では、「出会い運に恵まれている」と言う彼女の言葉に、大いに頷いてしまう話が、まだまだ飛び出す。ぜひ後半もご一読いただきたい。

(取材・文:田中稲)

【著者プロフィール:田中稲】

ライター。アイドル、昭和歌謡、JPOP、ドラマ、世代研究を中心に執筆。著書に『そろそろ日本の全世代についてまとめておこうか。』(青月社)『昭和歌謡出る単 1008語』(誠文堂新光社)がある。CREA WEBにて「田中稲の勝手に再ブーム」を連載中。「文春オンライン」「8760bypostseven」「東洋経済オンライン」ほかネットメディアへの寄稿多数。

「出演した若手俳優が次々にブレイク」安田真奈監督から見た未来のスターの共通点とは? 安田真奈ロングインタビュー【後編】

【関連記事】
「出演した若手俳優が次々にブレイク」安田真奈監督から見た未来のスターの共通点とは? 安田真奈ロングインタビュー【後編】
「内面に入っていったら全世界と繋がっている」映画『箱男』石井岳龍監督、単独インタビュー。幻の企画が実現したワケ
「歌舞伎町は意外と人情がある」佐々木チワワが語る、ドラマ『新宿野戦病院』の魅力と歌舞伎町のリアルとは? 単独インタビュー

1 2 3 4
error: Content is protected !!