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役に集中する瞬間の魅力とは

小西桜子
写真:wakaco

―――キャリアについて伺います。小西さんはオーディションをたくさん受けて、夢に向かって頑張ってきたと聞きましたが、夢の途中で辛い感情が湧き上がったりするような体験はありますか。そのときどのようにして乗り越えましたか?

「やはり辛い時期はありましたね。同じ時期にデビューした俳優さんもたくさんいるので、比べて落ち込むこともありました。いいことなんてほんのちょっとしかないなとネガティブになってしまったり…。

でもだんだん、暗い気持ちでいても良いことはないと思うようになったんです。やはり運って引き寄せるものだと思うので、暗い気持ちでいたら良い運も逃げてしまうと。自分が明るい気持ちで、『〇〇な役をやってみたい!』とか、前向きなことを考えていると、良いお仕事が決まったりすることがあると思うんです。だから私は、できるだけ未来の自分のことを考えるようにしています」

―――ネガティブな気持ちをポジティブに転換できたのは、このお仕事が好きで、これしかないという気持ちなのでしょうか。

「そうですね、お芝居が大好きです。他に好きなことってあまりないんですが、お芝居はすごく性に合っていると思うんです。撮影現場でカメラが自分に向けられているのを意識せずに役に集中して共演している俳優さんとの演技に向き合うという時間は、普通の社会人になっていたら経験できないことなので、本当にありがたいと感じるんです」

―――撮影現場が好きなのですね。

「俳優のお仕事から離れている時間が長くなると現場の感覚を忘れちゃうんですが、久々に現場に入ると感覚をぐんぐん取り戻して、自分の顔つきが変わっていくのがわかるんです。エネルギーが満ち溢れていく感覚がとても好きです。現場のスタッフさんが集中して仕事している姿を見るのも大好き。撮影のあとモニターを超真剣にチェックしている光景とか好きですね」

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