中盤の展開もアツい…ドラマを盛り上げる美しい当て馬たちとは? 横浜流星主演『わかっていても』評価&解説レビュー
text by 小林久乃
横浜流星主演のABEMAオリジナル連続ドラマ『わかっていても the shapes of love』がABEMA及びNetflixにて配信中だ。鎌倉にある美術大学を舞台に繰り広げられる珠玉のラブストーリー。物語と主演を務める横浜の魅力を解説する。(文・小林久乃)【あらすじ キャスト 解説 考察 評価 レビュー】
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【著者プロフィール:小林久乃】
出版社勤務後、独立。2019年「結婚してもしなくてもうるわしきかな人生」にて作家デビュー。最新刊は趣味であるドラマオタクの知識をフルに活かした「ベスト・オブ・平成ドラマ!」。現在はエッセイ、コラムの執筆、各メディア構成、編集、プロモーション業などを生業とする、正々堂々の独身。最新情報は
中盤戦に入りますます展開が熱を帯びていく
主演・横浜流星『わかっていても the shapes of love』(ABEMA、Netflix)の配信中だ。今回は12月16日(月)に配信された第4話〜5話に関する感想を綴る。
“鎌倉にある美大の彫刻学科で助手として働く美羽(みう/南沙良)は、臨時講師として出会った、芸術家の香坂漣(こうさか・れん)に惹かれている。周囲には公言しない、体の関係もある。才能にあふれ、容姿端麗、ミステリアスな雰囲気の漣の周囲には、いつも女性がまとわりつく。幼なじみだというキュレーターの今井千輝(ちあき/鳴海唯)の存在も、わかっていても、どうしても気になる。そして自分だけの存在にはなってくれない漣。同時に同じ大学の同僚や生徒の間にも、“わかっていても”、止められない恋愛物語が始まっていた。
第1話〜3話は横浜流星が女の敵であり、大好物でもある甘ったるい男性を演じているというシチュエーションで脳内がいっぱいになってしまった。2021年放送『着飾る恋には理由があって』(TBS系)以来のラブストーリー出演であり、来年からはどうやら大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』(NHK総合)で、ちょんまげ姿しかお目にかかれないらしいので、ファンは本作を目に焼き付けておく必要がある。
序盤の余韻を引きずったまま、中盤戦に突入してしまったらどうなるのだろう? と第4話〜5話を視聴。ほほう、人間模様がますます混戦していて面白くなっていた。
「つき合うとかそういう約束に意味ある?」
二人きりの部屋で美羽にそう言うのは漣だ。
「意味しかないけど」
そう返す美羽にキスでごまかす漣。
「美羽とはずっとこうしていたい」
読んでこのシーンを妄想して、横浜流星が甘ったるい、女の敵を演じていると想像してほしい。それでもかっこいいから観ているほうも本当に困ります。