「楽屋は学校の放課後みたいな空間でした」
タイトなスケジュールの中で唯一ホッとできる居場所

写真:武馬怜子
写真:武馬怜子

―――初めてのことだらけでチャレンジの連続だったんですね。先程、撮影期間は10日間とおっしゃっていましたが、かなりハードなスケジュールだったとか。

「私は他の作品もそれくらいの期間で撮影していると思っていたのですが『1、2ヶ月かけてじっくり撮影する作品もある』聞いて驚きました。主演というだけでもプレッシャーなのに、時間がない中で撮影しなくてはいけないんだと思うと、さらにプレッシャー! 『撮り直しはできない、この1回で決めないといけないんだ』と思って、ワンシーンごとに神経がブチ切れるくらい自分を研ぎ澄ませて演じました」

―――さらに撮影はシーンの順番通りとは限りませんから、気持ちも混乱しますよね。

「確かにこんがらがっちゃいました。また撮影の途中でバラエティー番組出演のために現場を離れなければならなかったことがあり、とても焦りました。でも共演者の皆さんとLINEグループで繋がっていたので、撮影が終わったグループのメンバーが『こんな感じで撮影したよ』と教えてくれたり、車中で台本を確認したりして撮影に臨みました。本当に助かりました〜。映画ってみんなで作っていくんだなと思いました」

―――共演者は同世代ですが、撮影合間はどのように過ごしていたのですか?

「最初はホラー映画と聞いて、暗い感じで10日間過ごすのかなあと思っていたんです。また俳優さんたちが合間にどんなふうに過ごすのかわからないから、『話しかけていいのかな?』『ホラー映画だから笑ったりしちゃいけないのかな?』とか思っていました。でも撮影合間にはお菓子を分けあったり、おしゃべりしたり、楽屋でわちゃわちゃしていて、学校の放課後みたいな空間でした。撮影が大変でも楽屋は唯一ホッとできる場所。明るい雰囲気の楽屋があったから、気持ちにメリハリをつけて頑張れたのだと思います」

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