5人の溝は深まり解散寸前に…。
これらの思惑は軋轢という形で交差する。Ave Mujicaは表に出る際は、仮面を付けてパフォーマンスをし、独自の世界観を構築していたのだが、第1話では、さっさと話題になりたいがために、にゃむが“マスカレード(Ave Mujicaのライブ)”中にメンバーのマスクを勝手に剥ぎ取って素顔をバラしてしまう。
マスカレード後、Ave Mujicaの世界観を壊したと祥子とにゃむは衝突する。2人のいがみ合いがしばらく続くかと思われたが、2話以降は睦を中心に展開していく。
大御所芸人の父親と有名俳優の母親の子供である睦は、幼少期から注目を浴びる存在だった。ただ、控えめな性格ゆえに当の本人は世間の目にさらされることに苦手意識を持っており、Ave Mujicaのメンバーであることが知られて激しく動揺する。
さらには、バンドの方向性について揉めている最中に何も発言しなかったことで、祥子から「どうして味方になってくれないの」と責められたことで、睦の中で“何か”が壊れてしまう。
それを機に、以前とは別人のように明るい性格に変貌した睦は、親から引き継いだ類まれな才能を発揮して、祥子が望んではいない方向ではあるがAve Mujicaの知名度を一気に高める。
しかし、注目度と引き換えに、方向性の違いなどによりメンバーの溝はさらに深まり、絆は薄れ、バンドは解散する方向へと進んでいく。