監督の指示が細かいほど、ありがたいと思う理由
―――鴨田さんはオンラインゲームのギルドのサブマスターですが、ゲーム好きというキャラについてはいかがでしたか?
「自分はプライベートでもギルドマスターをやっているので、普段の自分と変わらない感じでした。ただゲーム仲間の感じは全く違いますけどね。
僕が参加しているオンラインゲームは、本当にバラバラな年代の人の集まりなんです。その中で僕は真ん中あたりの年齢ですかね。とにかくプロフィールが謎めいている方が多くて。全員他人同士だと思っていたら、実は夫婦でしたとか、おじさんだと思っていた人が女性だったとか……(笑)。いろんな人がいます」
―――ではオンラインゲームの仲間とのやりとりはリアルな経験も活かして演じていたんですね。監督からはどのような指示がありましたか?
「鴨田さんは『とにかくやさしい人であることを意識して、怒らないように』と言われていました。安川有果監督の中に鴨田さん像があって、場を和ませる存在というか……。監督の鴨田のイメージに近づけていくことを考えて演じました。
僕は監督からいろいろと指示していただいた方が楽なんです。この映画では監督から『こういうふうに演じてください』と具体的に言っていただけたので、ありがたかったですね」
―――自由に演じてくださいと言われる方が悩んでしまうんですね。
「そうですね。この映画では安川監督が師匠で、僕は弟子という関係でした。うまくいっていたと思うので、また安川監督の映画に呼ばれるんじゃないですかね(笑)」