公式がついにネタバレ解禁…映画『片思い世界』脚本家・坂元裕二が語る、広瀬すず・杉咲花・清原果耶の秘密とは? 【ネタバレ】

text by ばやし

広瀬すず、杉咲花、清原果耶、トリプル主演の映画『片思い世界』が現在公開中。本作の脚本を担当した坂元裕二が登壇したティーチインイベントが4月13日(日)に行われた。今回は、観客からの質問・疑問に坂元裕二が自ら答えたネタバレありの本イベントのレポートをお届けする。(取材・文:ばやし)

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【著者プロフィール:ばやし】

ライター。1996年大阪府生まれ。関西学院大学社会学部を卒業後、食品メーカーに就職したことをきっかけに東京に上京。現在はライターとして、インタビュー記事やイベントレポートを執筆するなか、小説や音楽、映画などのエンタメコンテンツについて、主にカルチャーメディアを中心にコラム記事を寄稿。また、自身のnoteでは、好きなエンタメの感想やセルフライブレポートを公開している。

坂元裕二が自ら“ネタバレ”解禁?

坂元裕二
坂元裕二

 2025年4月4日(金)に公開されたばかりの映画『片思い世界』で脚本を務めた坂元裕二のティーチインイベントが、同月13日(日)に開催された。

 坂元自身が「自分の38年の脚本家人生はこれを書くためにあった」と語るほど思い入れの深い作品だった本作。公開直後は伏せられていた登場人物3人の“秘密”に関しての質問も解禁されたことで、“ネタバレあり”の質疑応答が繰り広げられる貴重な場となった。

「最近、使い始めた言葉で、本当は意味のわかっていない言葉の第1位が『ティーチイン』」だと開口一番に会場の笑いを誘っていた坂元。それでも、映画を見終えたばかりの観客には「すみません、余韻に浸っているところに…見終わっていきなり裏側の人が出てくるの嫌じゃないですか?」と気遣う姿を見せる。

 イベントが始まるやいなや、映画『片思い世界』を作ろうとしたきっかけや着想についてMCの女性から投げかけられると、坂元は「2、3年前に親戚がなくなった帰り道にふと思いついた。ただ、あとから思うと子どものころに考えていたお話だったんじゃないか」と当時のことを振り返った。

 さらに、続けて「誰かに向けて物語を書いたことはありますか?」と問われると、「ずっと悩んでいた。(アーティストの)椎名林檎さんに本の中で聞いたこともあるくらい」と前置きしながらも、「最初のころは今、生きている人のために書こうと思っていた。それがだんだん、これから生まれてくる未来の人たちに向けて書くことも増えていった。そして、最近はもういなくなった人たちのためにも、わたしたちが何かを作ることで、自分自身の癒やしや亡くなった人への弔いになるんじゃないかと思っている。過去と未来と現在の3つを考えながら生きたほうが、ライフハックとして生きやすいんじゃないか」と語ってくれた。

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